野沢温泉スキー

三連休を利用して友人達8人と野沢温泉へスキーに行って来た。

野沢温泉に行くのはおそらく5回目ぐらいになるだろう。
前回行ったときは大学3年生の春休みで、
新宿発の夜行バスの中で一緒にいった身内から風邪をうつされ、
初日を除いて高熱で寝込んでしまい散々だった事を記憶してる。
#ちなみに私に風邪を移した本人はお決まりのパターンで元気に滑っていた


これまで、スキー場へは金と車の都合で一晩かけてバスで向かっていたが、
昨年4年ぶりに学生気分で参加した戸狩へのスキーツアーでは、
体力の低下に仕事の疲れが拍車をかけ、
到着時に時差ぼけのゾンビのようになってしまったため、
今回は往復に新幹線を利用することにした。


6時40分発の東京駅発長野行き新幹線。
遅刻者2人という穏やかなスタートをきる。
#遅刻者は別便で自由席
発車と同時に駅のホームで買い込んだビールで乾杯。
朝6時からの酒はよく効きます。
2時間ほどで長野駅に到着。


ホームを出る。寒い。
あわててダウンのチャックを上げ、帽子をかぶる。
バスの時間まで時間があることに不安を覚える。


野沢温泉行きのバス乗り場には
15分前ぐらいに到着すればよいことになっていたが、
乗車客が多そうなので早めにバス乗り場に向かう。


財布に現金300円しか持たずに長野まで到着した友人が
早朝の長野駅周辺へATMを求めて旅立っている間にバスの乗車が始まってしまった。
最悪一人置き去りにしての出発も頭を掠めたが、
何とか無事に全員乗ることが出来た。


1時間ほどで野沢温泉に到着して宿に向かう。
激安ツアーなので宿の品質が不安視されたが、
屋根もついて暖房もある普通の安宿だった。


スキーやウェアのレンタルを終えて向かったゲレンデは、
3連休の初日にしては意外に空いていた。
丁度正午ぐらいであったため、食事を取って、ゴンドラで山頂付近まで行く。


山頂付近は気温がグット下がり、雪質も非常に良かった。
レンタルブーツを締めて滑ると、足の甲の部分に隙間がありブカブカしている。
これじゃ滑れないかもしれないと思ったが、途中から気にならなくなる。
そんな些細な差が影響するほどの技術は無かったわけだ。


あちこち滑りまわって見ると、野沢温泉にはスキーヤーが多く、
ボーダーが少ないことに気づく。
動線が違うため、お互い木を使って普段滑っている分だけいつもよりも楽に感じる。
あとはソリに乗った親子が何人もいていいなぁと思った。



宿に帰ると遅刻した二人が到着しており、一緒に夕食を食べて温泉に向かった。
野沢には無料で入れる共同浴場が13箇所あり、スキー客の楽しみの一つになっている。
ただ、皆考えることはおんなじでどこもここも混んでいて
まともの入れるところを求めて彷徨い落ち着かなく湯につかり急かされるように宿に戻った。


宿に帰り酒を飲む。周りの部屋はみな静かだ。
昨年宿泊した宿の客層は学生らしい集団が中心だったが、
今回の宿では、あまりお金を掛けずスキーに来ている社会人、
といった客層が中心のように見えた。
ドア壁の薄い宿のため、共同トイレまで我々の部屋の笑い声が響いていた。
時間を見て自主規制し泥のように眠りについた。


翌日、朝食を食べて山頂付近のレストランで待ち合わせの約束をしてゲレンデへ出発すると、
一気に山頂まで迎えるゴンドラに長蛇の列が出来ていた。
ゴンドラに並ぶ選択肢もあったが、途中を滑りながらリフトで向かうことにした。


朝のゲレンデはいつも清々しくてきれいだ。
リフトに乗ると、雪で白くなった木の枝と動物たちの足跡に目をうばわれる。
柔らかな雪の斜面に残る小さな四足の足跡に、どんな動物なのか想像が膨らむ。


リフトに乗り継ぎながらコブの急斜面を滑る。
恐怖心で本能的に足がすくむ。
谷側に体重をかけるだけの勇気が無く、どうしても後傾になってしまう。
いつまでも上達しない原因は間違えなくここにある。
われながらなんと根性の無いことかと嘆きながら昼食のレストランに向かう。


午後はスカイラインコースという野沢でも特に人気のある長距離コースを中心に滑る。
帰り際に穏やかな斜面で調子に乗ってジャンプしていると、
ジャンプした先にくぼんだ雪面があり、胸部を強打する。
恥ずかしさに顔では笑ってたけど、
正直息できずに苦しかった。
急斜面にも再度挑戦してヘトヘトになってスキー終了。



帰りのバスの時間がぎりぎりであったため急いで温泉へ。
汗を流して入った湯船が非常に熱く、ぬるい方の湯船に移りたかったのだが、
地元の牢名主ならぬ湯名主的な爺さんが周りの一見客の温泉マナーに目を光らせていたため
我慢して熱いお湯につかる。


長野駅行きのバスは4時50分発だ。
到着したバスは満員で、9人乗るには荷物スペースが足りず、
乗り過ごして後続のバスを待つことにする。
ものの1分もたたずに到着したバスは
40人は乗れる大きさで他のお客さんもいなくて貸切状態のため
リラックスして長野駅まで向かうことができた。


帰りの新幹線で峠の釜飯を久しぶりに食する。
鶏肉の味付けが良くて非常に美味だ。


膝をひねったり肩を打ったりと、何人か体を痛めたが、
大怪我をする人も無くて一安心のスキーだった。
吹雪にもならず天候にも恵まれ、しんしんと雪の降る凛とした静けさの雪国を満喫できた。
東京も明日は雪になるらしい。