だまされない心

2007年10月11日の日本経済新聞夕刊に、
標記の題でR・チャルディーニさんがカルト宗教やセールスマンの勧誘の手口を紹介していた。
非常に面白かったので抜粋として紹介する。
だます手口を整理すると、以下の6つに集約されるという。

一つ目が返報性の原理。相手が何かしてくれたら、返さないといけないという気持ち。二つ目が一貫性の原理。ひとたび決定を下すとそれを守ろうとする心理のこと。三つ目が社会的証明の原理で、多くの人がやっていることに引きずられがちになる。四つ目が好意の原理。好意を持ってしまうと、その人の言うことを鵜呑みにしやすい。五つ目は権威の原理で、権威のある人に従ってしまう傾向。希少性の原理が六つ目。このテレビは最後の一台ですよ、などといわれてしまうとついつい買ってしまう、そういう心理。

なるほど、と思った。
チャルディーニさんはかつて、非常にだまされやすい性格だったそうだ。
進学や就職による上京、高齢化による一人暮らしなどの孤独の隙間に詐欺師は入り込む。
まずは、ラブシャワーという形で心地よい言葉を浴びせかけ、次第にマインドコントロールしていくそうだ。
その先にある目的を考えると、人の善意を食い物にした卑劣な手口に憤りを感じる。
こんな時代だが、この六つの法則をしっかりと頭に入れておけば
多少はだまされにくくなるかもしれない。


ただ、もっとも良い方法として、何かを決断するときに信頼の出来る誰かに相談する
というのが良いそうだ。